福岡市美術館で松永コレクションの一文字(重文)を見てきました

刀剣を観に行ったときに更新する「刀剣見に行ってきた」。
今回はいつもの百道にある福岡市博物館(Fukuoka City Museum)ではなく、地元民でも間違える人が結構多い、大濠公園にある福岡市美術館(Fukuoka Art Museum)で見た重要文化財「太刀 銘 一」についての話です。

重要文化財「太刀 銘 一」(福岡市美術館 松永コレクション)

まず福岡市美術館は改装工事のため9/1から約2年半休館します。そのため、現在常設展では「TRACES|轍 ―近現代美術コレクション形成のあゆみをたどる」と「This Is Our Collection/これがわたしたちのコレクション」という名品展を開催しています。
また、福岡市美術館はこれまで写真撮影不可だったのですが、1階の常設展示室(古美術)に関してはサロンクバヤ展以降撮影が解禁されています(2階も一部撮影可らしいのですが、どこかよくわからなかったです)。

福岡市美術館はミロの「ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子」やダリの「ポルト・リガトの聖母」など素晴らしい作品が多い美術館なのですが、刀剣についてだけいうと、圧切長谷部や日光一文字などの黒田家の刀剣、そして日本号が福岡市博物館に移管されて……という感じです。
しかし、6/12まで開催されていた「GIFTS~平成27年度新収蔵品・近年の寄贈作品」で、丸岡藩藩主本田成重が徳川家康から拝領したという来国光の短刀が拵と共に展示される(2階の近現代美術室に展示されていたため撮影不可だった)など、刀のコレクションが全然無い訳でもありません(展示される機会は少ないみたいですが)。

そして、1999年発行の図録「福岡市美術館100選」に載った唯一の刀剣が、この重要文化財「太刀 銘 一」です。
その前に福岡市美術館1階の常設古美術室の簡単な紹介。
常設展入館料は2階の近・現代美術室共通で200円(例によって「わの会」会員無料、地下鉄一日乗車券提示・地下鉄で大濠公園下車したときに駅改札でもらえるチケットで50円引き、JAFカード提示で割引など色々サービスあり)。
福岡市博物館と違って、特別展のチケットには大抵常設展の入館チケットがついている(福岡市博物館は自主企画展以外は常設展のチケットついてないことがほとんど)ので、特別展見たついでにそのまま常設展が見れるのがポイントですね。

入って右、東光院仏教美術室は仏像が沢山あって、美術館に行くことがあればなるべく寄るようにしています。十二神将像(画像奥の小さな像)が好きなんです。
東光院仏教美術室

入って左、松永記念室の一角には茶室「春草廬」を再現したコーナーがあって、茶器などが実際に使われるような感じで展示されたあります。
松永記念室内の茶室

そして入ってまっすぐが古美術企画展示室。ちなみに古美術企画展示室の扉(襖?)には黒田の藤巴が描かれています。
福岡市美術館古美術企画展室の扉の藤巴紋
福岡市博物館に移管されるまで日本号や圧切長谷部もここに展示されていたのかもしれません(さすがにそのころの記憶はないので、本当にそうかは不明)。

で、一文字がいるのは「松永コレクション」が展示されている「松永記念室」。
「松永コレクション」は「電力の鬼」と呼ばれた長崎は壱岐出身の実業家にして茶人、松永 安左エ門(耳庵)爺が集めた茶道具中心のコレクション。
松永コレクションで美術館が多分一番推してるのは、野々村仁清作の「色絵吉野山図茶壷」。これは松永記念室の入口外に一つケースに入れて展示されているのですが吉野の山に咲く桜の花が色んな方法で描かれていて、ぐるっと一周してみると楽しいです。
野々村仁清作「色絵吉野山図茶壷」(福岡市美術館蔵)

松永記念室は照明が全体的に暗めで、太刀は福岡市博物館の刀剣より更に暗く写ります。

ベンチに置いてあった図録「松永コレクション」によると、松永さんは刀剣には興味がなかったそうなのですが、茶道に傾倒しはじめたころに先輩の茶人にもらったのがこの一文字なのだとか。信州上田真田家伝来と書いてあるのですが、そんなものがどうしてここまで来たのか気になりますね。これも明治以降に売られてしまった口なのでしょうか。

重要文化財「太刀 銘 一」(福岡市美術館 松永コレクション)の茎
茎。茎尻のあたりに「一」と銘が彫ってあるのですが、肉眼でギリギリか見えないかというレベル。
ちなみに鎺は福岡市博物館とは違い、刀本体から外さずにてんじされているのですが、それにも三つ葉葵紋がはいってます
重要文化財「太刀 銘 一」(福岡市美術館 松永コレクション)の茎(銘が見えるよう明るさ調整)
できるだけアップにして、ちょっと明るさを弄ってみたのですが、見えますかね? 茎尻に横一文字に銘が彫ってあります。

鋒。
重要文化財「太刀 銘 一」(福岡市美術館 松永コレクション)の鋒
刃文は頑張って撮ろうとしたけれど、すごく難しかったです。丁子乱れの刃文がなかなか素敵でした。
重要文化財「太刀 銘 一」(福岡市美術館 松永コレクション)の刃文
重要文化財「太刀 銘 一」(福岡市美術館 松永コレクション)の刃文

付属の拵は打刀拵(銘「一」は太刀なのに拵は打刀拵として作られている)。
大名が裃着用の際に用いる儀式用の刀装だそうで、赤銅色に控えめに使われた黒と金のコントラストが素敵です。
梨子地葵紋蒔絵皮巻打刀拵(松永コレクション)
鞘は梨地の蒔絵に三つ葉葵紋が散らされていて、鐔も三つ葉葵紋。小柄・笄・目貫の三所物には獅子があしらわれていて、将軍家や大名の御用をつとめた後藤家三代乗真の銘が彫られているそうです。
梨子地葵紋蒔絵皮巻打刀拵(松永コレクション)の笄
梨子地葵紋蒔絵皮巻打刀拵(松永コレクション)鐔

ちなみに企画展示室には黒田長政が作らせた黒田如水(官兵衛)の像「如水居子像」が7/24日までで展示されています。
如水居士像(福岡市美術館所蔵)
刀のアップ。如水がどの刀をそばに置いていたか気になりますね。
如水居士像(福岡市美術館所蔵)刀の部分アップ

後期(7/26~8/31)は私の大好きな石村コレクションの仙厓さんの円相図がでるので、そちらも楽しみです。
関連記事
にほんブログ村 ゲームブログ 刀剣乱舞へ
テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

Tag:福岡で見た刀剣  comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

かりおか。

Author:かりおか。
豊後国初日組の鳥型審神者。
刀帳は全て埋まっています(2017/5/13時点)。
細々とデータをとりつつ、まったりプレイしてます。

リアルでは筑前国に住んでいて、実物の刀剣に興味津々。

御用の際はtwitterか、以下アドレスにどうぞ。
メアド
内容によっては返信遅くなることご了承ください。

※本文中のスクリーンショットの著作権はDMMゲームズ/Nitroplusにあります。

最新記事
(加筆)E-3で小狐丸&物吉貞宗ドロップ!:「戦力拡充計画」2017/05 7,8日目 2017/05/17
マップ全踏破&イベント任務全てクリア!:「戦力拡充計画」2017/03 6日目 2017/05/14
不動くんドロップ&極!:「戦力拡充計画」2017/05 2~5日目 2017/05/13
マップは埋めるものではなく埋まるもの:「戦力拡充計画」2017/05 1日目 2017/05/09
イベント任務完遂!:「地下に眠る千両箱」(2017 4,5月) 2017/05/08
検索フォーム
福岡近辺の刀剣展示情報
福岡近辺の刀剣展示情報。手動更新。
  • 常設 日本号@福岡市博物館
  • 常設 博多歴史館(櫛田神社)
  • 常設 太宰府天満宮宝物殿
  • 4/4~5/28:刀 大仙兼元@福岡市博物館
  • 4/7~7/3:特集展示「刀を見る、伝来を知る-柳川藩主立花家の刀剣-」@立花家史料館
  • 5/30~7/30:刀 名物「岩切海部」@福岡市博物館
  • 10/3~11/12:脇差 名物「碇切」@福岡市博物館
  • 2018 1/5~2/4:国宝 刀 名物「圧切長谷部」@福岡市博物館
  • 2018 2/6~3/4:国宝 太刀 名物「日光一文字」@福岡市博物館
ランキング